生き残る種とは、最も強いものではない。最も知的なものでもない。それは、変化に最もよく適応したものである
―チャールズ・ダーウィン
みなさまこんにちは。株式会社船井総合研究所の入江貴司と申します。
みなさまも日々感じていらっしゃると思いますが、福祉用具レンタル業を取り巻く環境は大きく変化しつつあります。
そうした環境変化に対し、絶えず変化を厭わず、新しい挑戦をし続け、会社を成長させ続ける経営者を取り上げたいと思います。
私、入江との対談形式でお届けしてまいります。
パート社員・高齢者採用・外国人人材・・・
持続的な成長のために多様な人材を活用する先進企業の姿
船井総研・入江
まずは株式会社ナガヨシの現在の概要を教えていただけますか。
長吉社長
株式会社ナガヨシは大分県内に7拠点、福岡市に1拠点、合計8拠点で運営しています。
利用者数はおよそ3,500名、月間のレンタル売上が全社で4,000万円程度になります。
船井総研・入江
以前からパート社員を営業やサポートに活用されるなど、働き手と生産性という点にはかなり力を入れていたと思いますが、そのあたりについてお聞かせください。
長吉社長
そうですね。パート社員を営業やサポートスタッフとして活用しているという話をしたときは、全国の同業他社から驚きの声をたくさんいただきました。
当時としては斬新だったと思うのですが、いまは割とそうした会社も増えてきているんじゃないでしょうか。
その後に取り組んだのが「G・G部隊」という60歳を超えたスタッフの活用でした。
60歳を超えているとはいえ、まだまだ元気な方もたくさんいらっしゃいます。
また利用者と近い世代でもあるので、スムーズにお客様とやり取りもできるということもあり、戦力として重宝しています。
ただ、体力面でハードな部分がありますので、営業としてではなく配送メインで動いてもらっています。
船井総研・入江
パート社員に高齢者活用ですか・・・
それ単体でやられているところはあると思いますが、組み合わせているというところは「さすが!」という感じですね。
さらに、現在は外国人人材の活用も進めていらっしゃるとか!?
長吉社長
そうなんです。
3〜4年ほど前からインドネシア人材を雇用して働いてもらうようになりました。
大分県内には立命館アジア太平洋大学(通称:APU)という学校がありまして、学生の多くが海外からの留学生として学びに来ています。
たまたま学生の中でインドネシアからの留学生と縁があって、はじめはインターンとして働いてもらったのがきっかけでした。
実際に彼ら・彼女たちと接してみるととても元気で真面目、すなおで前向きに仕事に取り組んでくれます。
いまではいくつかの拠点に広がり、合計11名のインドネシア人スタッフが活躍してくれています。
船井総研・入江
すごいですね!
ただ、外国人人材に働いてもらうとなると、言葉の問題とか、宗教や習慣の問題とか、いろいろ気になってしまいますが・・・
長吉社長
そうですよね。よく聞かれる質問です。
まず宗教や習慣ということですが、インドネシア人の多くがイスラム教なので、1日に数回のお祈りの時間だけ気を付けてあげればぜんぜん問題ありません。
日本人スタッフでも1日に何回も休憩といってブレイクを挟むのと何ら変わらないと思えば、ぜんぜん気になりません。
あとは言葉についてですが、日本に来る外国人はほとんどが日常会話レベルの日本語教育を受けてこちらに来ています。
ふだん会話をする分にはまったく問題なく、たまに「ん?」と思うことはあっても、そもそも私たちだって完ぺきな日本語を話しているわけではないので、細かいことは気にしないことだと思います。
仕事の場面になって専門用語や知識が求められる部分については、会社として少しサポートしてあげる必要があると思います。
私たちの会社では、まずこれまでに作成していたマニュアルをすべてインドネシア語版に翻訳して渡しました。
インドネシア語への翻訳はAIにマニュアルを読ませれば、かなりの精度でしっかり訳してくれるのと、あとは実際にマニュアルを見てもらっておかしい部分は少しずつ修正していきました。
また、利用者への細かな説明などは、説明動画を作成してタブレットで見てもらうことで置き換えるようにしています。
これについて意外な効果があったと感じているのは、日本人スタッフでも説明をところどころ端折ってしまったりすることがあるので、会社としてきちんとした説明をするという面ではスタッフが誰かによらず動画を見せると抜け漏れが無くなるという実感です。
動画を見ていただいている間に福祉用具の設置や調整などの作業を行うこともできるので、訪問時の効率も上がって一挙両得ですね!
船井総研・入江
あの手この手で生産性を上げていくところは「さすが!」としか言いようがないですね。笑
今後の株式会社ナガヨシの展望などお聞きしてもよろしいですか?
長吉社長
私たちがこれまでパート社員活用や、高齢者雇用、外国人人材採用などを行ってきているのは、どうやってもふつうに人材採用難に直面するという事情があってのことでした。
私たちのような都市部から遠く離れた地方は、人口減少が本当にリアルに進んでいっています。
若い働き手はというと、東京・大阪・福岡など都市部に行ってしまうか、地元であれば大手の製造業に採られてしまいます。
そんな中で事業を継続していこうと思うと、多様な人材を活用しつつ、AI活用や自動化を進めて生産性を上げていくことでした。
この状況はやがて日本国内の多くの地域で似たような事業環境になっていくことと思います。
私たちはこれからも厳しい環境の中でも工夫を続けながら、なんとか筋肉質の企業体をつくっていって、まだまだ成長を続けていくつもりですが、
そうした取り組みの一つ一つが、人口減少「先進地域」の事例として、全国のみなさんのお役に立つことができればうれしいですね。
全国の福祉用具会社の中でも、同じような危機感や問題意識をお持ちの経営者の方とお話できることを楽しみにしています。
ナガヨシのことは包み隠さず、すべてオープンにお話しますので、ぜひご縁をいただければと思います。
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